院長コラム
Column
ONE TEAM
2019年12月09日
流行語大賞にラグビー日本代表の理念であるONE TEAMが選ばれました。
私自身もラグビーを応援していたので、個人的にもうれしい限りです。おそらく多くの人がこの結果には納得しているのだと思います。
今後多くの外国人が来日し、生活していく多様性の時代になってくるので、TEAMがいかにして一つになれるのかはこれからの日本での大切なメッセージになっていくのでしょう。
ラグビーはいかにチームをまとめ、強くしていくかを考えながら発展してきた集団スポーツなので、その理念や運営方法は多くの会社や組織などのTEAMに参考になりそうです。
以前のコラムでもいくつかはラグビーの理念などについて書きましたが、それ以外にもONE TEAMになるには大切なことはいろいろあるのでしょう。
もちろん皆がONE TEAMとなることができれば素晴らしいことですし、それが実践できればそのTEAMは発展していくことは間違いないのでしょう。しかしそれでも多くの組織がうまく実践できないのも事実です。
目的を同じくして集まってきた比較的小さなコミュニティーでは、ONE TEAMは比較的実践しやすのかもしれません。しかし価値観の異なる多くの人が所属する大集団においてなかなか難しそうです。
人が増えれば価値観もさまざまです。
会社では上司や周りの同僚との相性もあるのでしょう。皆が周りの人や組織を好きになる努力も必要そうです。
管理者はONE TEAMになっているといっても現場ではそうではないといっていることもありそうです。実際私の身の回りの会社でもそのような感じがします。
また、組織内での競争が激しすぎると周りの人の成功をうまくよろこべないこともあるかもしれません。
自己のメリットを考えると、利害を共有する派閥をつくって組織全体よりその利益を優先するという反応にもなりそうです。
そして、組織にうまく適応できない場合は、仕事の手をぬいたり、あえて頑張らないという反応もでてきます。どうせ頑張ってもといって手を抜いている人も時折見ます。
おそらくは組織全体の利益や理念が、自らの利益として感じられないのでしょう。
気が付けば自分の目の前のことや感情に振り回され、本来の目的を見失って全体像が見えていないということはありがちです。
私にもどのようにすればONE TEAMになれるというのはわかりません。もちろん当クリニックにおいても試行錯誤です。それぞれの組織の特徴によるということもあるのでしょう。
しかしその中でも
TEAMの本来の理念や目的は?
自分のTEAMの中での役割は?
自分とチームの共通のメリットはどこ?
などを明確にし、時にはそれを個人としても確認しておくことは自己とTEAMのバランスをとるためにも必要な気もします。そして、それを理解し、実践できることが社会人としての成長につながるのでしょう。
TEAMをさらに大きくすると日本をどのような国にするのか?世界の温暖化は?という問題にもつながります。
しかしいろいろな意見があり、調節がつかずにお互いに足の引っ張り合いをしているようにも感じますね。
ONE TEAMは今年だけの流行ではなく、これからも日本しいては世界での永遠なテーマなのでしょう。