院長コラム
Column
信じるものは救われる
2017年05月06日
薬の効果には、心因的なものが強く関係します。よい薬と思ってのめばその効果は大きくなり、よくないと思えば効きが弱くなり、その効果のことをプラセボ効果といいます。薬によってその効果は違うようですが、何割も有効性が変わってくることもあるようです。症状の改善だけにしぼると薬自体の効果より大きい場合もあるかもしれません。その効果を防ぐため最近の薬の有効性を証明する試験では、プラセボ効果をなくすためにどの薬かどうかをわからないようにして改善効果を判定しているのです。
一方、患者さんが薬局からもらっている薬の説明文をみますと、薬の副作用のことがずらずらと書かれています。神経質な方はそこにかかれてある副作用が気になってしかたがないようです。もちろん有効な作用と副作用をしっかりと理解した上で薬を服用することは大切です。しかし薬の効果をより有効にするには、副作用ばかりを意識するのではなく、良い部分に光をあててその有効性を信じて服用されることも大切なのだと思います。