院長コラム
Column

時代のかわり

2018年08月10日

津川雅彦さんがご他界されました。ご冥福お祈りもうしあげます。

心筋梗塞を3回おこし、血管の治療を複数受けられていたとのことですので、虚血性の心不全の状態であったのでしょう。

朝まで元気に食事されてからの急変のようですので、突然重症の不整脈が出現したか、もうしくは血管が詰まっての再梗塞が原因だったかもしれません。

奥様の朝丘雪路さんを数か月前に無くされてからのことですので、生きがいをなくされたためなのかもしれません。年配の夫は妻に先立たれると生きる力をなくしその後を追うように旅立つことが多いといいます。

関西では「たかじんのそこまで言って委員会」にコメンテーターとして出演され、日本国を愛する良識人としての立場からコメントされていました。亡き「たかじん」さんへの義理を感じての出現だったそうです。

高倉健さん、松方弘樹さんなど昭和を代表する名俳優に引き続きの旅立ちです。ご夫妻ともどもその時代を代表する名俳優でした。

昭和は男たるもの少々やんちゃで自由奔放の方が魅力的で、仁義や義理人情を大切にしいていた時代でした。

そして映画での名俳優の姿を見て多くの人があこがれていたと思います。すくなくとも私以上の年代では、多くの人がその姿にある意味共感し、魅力を感じていたように思います。

今テレビでは、ボクシング連盟の会長のことが連日放映されています。言っていることはあまり論理的ではないですし、今時ありえないようなひと昔前の考え方です。

昔のやくざ映画から飛び出してきたような風貌で、おそらく仁義には厚い人のような気もしてきます。仁義にあついから自分のお気に入りの周りのものだけを大切にしてしまうのかもしれません。

私の少年時代では周りには会長のような人はあらゆるところにいました。近所のおっちゃんも会長と同じようないかつい恰好をして肩で風をきって歩いている人もいて、それにある意味あこがれた時代でした。

気が付けば昭和を引きづる人を見るのは少なくなり、たまに目にすると少し懐かしさを感じてしまいます。平成の時代も終わろうとしている今、あらためて時代の変遷を感じています。

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