院長コラム
Column

新たな決意

2019年01月03日

あけましておめでとうございます。

昨年を思い返せば地震、台風などの災害が多い年でした。今年は安心、安全な年であってほしいものですね。

さて、新年もはじまり新たな決意をもたれている方も多いのではと思います。いざ健康という面では、ダイエットを始めよう、運動を始めよう、アルコールを控えよう、禁煙しようなどの決意もありそうです。

しかし、最初は鼻息があらいので、しばらくはつづきますが、すぐに挫折してしまうということを繰り返している場合も多そうです。

多くの人は習慣化するということの難しさと、うまくいかなかったときの失望感を何度も感じている人もいるのだと思います。

おそらく決意したことをうまくつづけていくには、いくつかのこつがあるのでしょう。もちろん私も偉そうなことを言えるわけではありませんが。

まずはその決意がなぜ自分にとって大切なのか?ということも多くの角度から何度も自分に問い、自らを納得させる必要があります。

繰り返す自分との対話を経て、より確固とした決意になっていくからです。

自分のためだけでなく、自分の大切な人のためにならもっと頑張れるというのもあるのかもしれません。

そして、周りの人の協力も大切です。その決意を公言して周囲のものにも理解してもらうことにより逆戻りできないという意味もあります。

クリニックでは、禁煙外来を行っています。

喫煙はすべての病気にとって百害あって一利なしです。まずは健康、金銭、時間など、喫煙により自分が何を失っているのかということを自らに照らし合わせてひも解いていく作業が必要です。

禁煙に有効な薬もでていますので、その薬の力を利用すると保険治療期間である3か月間でおそらくは7、8割程度の方は一旦禁煙に成功できそうです。

しかしまた吸い始める人も結構おられますので、本当の意味で習慣化するにはもう一息の努力と時間が必要なのでしょう。

禁煙指導には、行動変容ステージモデルというのがあるのですが、習慣を変えることに決意するのに6か月、その習慣を維持するのに6か月の時間が必要とされています(図)。

おそらくこの時間軸を理解していないために、理想とのGAPに苦しみうまく習慣化できないということもあるような気がします。

もちろん喫煙のみならず、ダイエット、運動、禁酒などにも当てはまりそうです。

しかしながら診察でももう少しアルコールや食事を制限してはどうかなどいろいろ提案しますが、多くの場合うまく伝わっていないことを実感しています。

患者さんのライフスタイルを変えることは本当に難しいことです。しかしその改善は病気の管理においてとても大切です。

新たに決意をしてそれを習慣化していくためには、思っているよりもう少し長い時間が必要であることを理解しておくことがお互いに大切なことなのだと感じます。

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